自己開示で恋愛の距離は縮まる?心理学で読み解く恋愛のコツ

恋愛コラム

みなさん、気になるあの人と距離を縮めたいと思っていませんか?

今回はプロの臨床心理士・公認心理師である私が、心理学の知見に基づいて距離をグッと縮めるコツについてお話しします。

心理学では自分の考えや経験、感情などを相手に伝えることを「自己開示(Self-disclosure)」と呼び、この自己開示と好意・親密さには関係があることが報告されています。

ただし、何でも話せば好きになってもらえるわけではありません。

ではどうやって自分のことを話せばいいの?

安心してください、この記事を読めば明日から使えるようになりますよ。

自己開示とは?自分の内面を相手に伝えること

自己開示とは、自分についての情報を相手に伝えることです。

たとえば「休日は映画を見ることが多い」という話も自己開示ですが、「実は人見知りで、今日もちょっと緊張してた」と自分の気持ちを伝えることも自己開示です。

後者のほうが、より自分の内面に踏み込んだ自己開示といえるでしょう。

そして重要なのが、自己開示は一方的な行動ではなく「自分が話す→相手が反応する→さらに関係が変化する」という相互的なプロセスだということです。

恋愛でも、

「自分のことを話す」

「相手が受け止める」

「相手も自分について話す」

「お互いを知っていく」

というやり取りが関係を作っていくわけですね。

自分の話をすると本当に好かれやすくなる?

結論として自己開示と好意には関連があります

CollinsとMillerが行ったメタ分析では、過去の研究をまとめて検討した結果、

・深い自己開示をする人ほど好かれる傾向がある
・人は好きな相手ほど自己開示する
・自己開示したことによって、その相手への好意が高まる

という3つの関係が確認されました。

ここで面白いのは「自分の話を聞いてもらった側も、相手を好きになりやすい」という点です。

つまり恋愛で「自分を好きになってほしい」と思うとついつい自分をアピールしたくなりますが、相手に話してもらうこともとても大切なのです。

「休日って何してることが多い?」
「へえ、それ好きになったきっかけって何だったの?」

と相手について知ろうとする。

そして相手の話を聞いたら、自分についても少し話す。

こうした双方向の自己開示を意識したほうが、自然な関係を作りやすいというわけですね。

ただし「秘密を話せば距離が縮まる」わけではない

ここは、一般的な「恋愛心理学」で誤解されやすいポイントです。

「自己開示すると好かれる」

だけを切り取ると、「じゃあ初デートから深い悩みを話せばいいの?」と思うかもしれません。

有名なAronらの実験では、単なる雑談をした人より、自己開示を段階的に深める課題を行ったほうがより強い親密さを感じることが示されています。

ここで重要なのは「段階的」というところです。

初対面なのに突然、

「実は元恋人に浮気されて……」
「家庭環境が複雑で……」

と非常に個人的な話を始めたら、相手は困ってしまうかもしれません。

なので少し打ち解けてきた後に少し内面的な話もするなど、相手との関係に合わせて少しずつ深くするのがポイントです。

距離を縮める鍵は「何を話すか」だけではない

さらに重要なのが、相手の反応です。

Laurenceauらの行った研究では「相手が自分の話に応えてくれたと感じること」が重要であることが示され、さらに感情についての自己開示のほうが親密さの強い予測因子となっていました。

心理学では、これを「Perceived Partner Responsiveness(知覚されたパートナーの応答性)」という考え方で説明します。

難しそうですが、簡単にいえば、

「この人は私のことを理解して、受け止めてくれている」

と感じられることです。

大切なのは「正しい返答」を暗記することではありません。

相手が何を伝えようとしているのかに関心を向けることなんですね。

初デートでは「少しだけ深い会話」をしてみよう

ではマッチングアプリで出会った人との初デートならどうすればいいのでしょうか。

おすすめなのは、

事実 → 理由 → 気持ち

と少しずつ話を深めていくことです。

たとえば、

「旅行好きなんですか?」

「どこが一番よかったですか?」

「なんでそこが印象に残ってるんですか?」

と進めます。

すると、旅行でどこに行ったという単純な情報交換から「実は仕事が大変だった時期に一人で行って、すごく気持ちが楽になったんですよね」という、その人らしい話につながるかもしれません。

そこで「そうだったんですね。旅行が気分転換にもなったんですね」と受け止める。

そして「僕も仕事で疲れたときは、一人で○○することがあります」と自分についても少し話す。

こうすると自分語りだけでもない、お互いを知る会話になります。

まとめ|自己開示は「話す技術」ではなく「関係を作るやり取り」

心理学研究から考えると、自己開示は親密な関係を作るうえで重要な役割を持っています。

しかし「自分の秘密を話せば相手から好かれる」という単純な恋愛テクニックでは決してありません。

大切なのは、

・関係に合わせて少しずつ自分を見せる
・相手にも話してもらう
・相手の気持ちや経験を理解しようとする
・お互いの自己開示を受け止め合う

という双方向のやり取りです。

気になる人との距離を縮めたいなら「何を話せば好かれる?」だけではなく、

「この人なら話しても大丈夫」とお互いに感じられる会話になっているか

を考えてみてください。

恋愛で距離が縮まるのは、完璧な会話テクニックを使った瞬間ではなく、少しずつお互いのことを知っていく過程なのです。

港・マオ – Kong Mao
港・マオ - Kong Mao

公認心理師・臨床心理士。出会いや婚活を中心に500人以上の相談に携わってきた経験と心理学の知見をもとに、マッチングアプリや結婚相談所の選び方、プロフィール文作成やデートの攻略法など、出会いから成婚までまるっと役立つ情報を発信しています。

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